
もやしにも栄養があった!栄養をムダにしない効果的な調理法を解説

もやしと言えば、低価格で手に入りやすい野菜の1つですよね。ナムルや和え物、味噌汁などさまざまな料理に使うことができます。
あの白いひょろひょろした野菜に栄養はあるのか?そんな疑問を持たれるかたも多いのではないでしょうか?実はもやしは見た目と違い、栄養がしっかりある野菜なのです!
今回は実は栄養たっぷりのもやしについて解説していきます。
※この記事は、管理栄養士の「山崎麻未」さんがご紹介しています。
もやしは豆なの?大豆は栄養ありそうだけど…

スプラウトの一種であるもやし
もやしは豆類を人工的に発芽させた「スプラウト」の一種です。
スプラウトはかいわれ大根や豆苗などと同じで、土を使わずに工場で生育させたもののことを言います。
もやしは豆とは言えませんが、豆の栄養素を持ち合わせているスプラウトと言えます。
様々な品種があるもやし
豆の品種が違えば、含まれる栄養素も変わってきます。
緑豆もやし
現在もっとも流通しているのは緑豆という豆から作られたもやしです。
豆もやし
大豆から作られたもやしです。
ブラックマッペ(黒豆もやし)
けつるあずきから作られたもやしです。
もやしの栄養は女性に嬉しい!

もやしは便秘やむくみ改善に効果的!
もやしにはビタミンB1・B2・カルシウム・鉄・葉酸・ビタミンC・食物繊維などを含みますが、特にカリウムが豊富です。
カリウムはミネラルの1つで、血圧を下げたり、筋肉や心筋の活動を正常に保ったり、便秘へ働きかけたり、老廃物の排せつを手助けする働きがあります。
女性には嬉しいむくみを改善する効果もあるため、カリウムは普段から意識して食べる必要があります。
もやしの種類で栄養が違うの?

大豆もやしはカロリーが高め
緑豆もやしやブラックマッペは、1袋(200g)当たり30㎉程とかなり低カロリーです。
大豆もやしについては緑豆もやしやブラックマッペと比べ1袋70㎉程あるため、カロリーは高めです。
大豆もやしは栄養が豊富
大豆もやしの栄養素(緑豆もやしと比較)
- 食物繊維 約1.7倍
- ビタミンB1・カルシウム・鉄・葉酸 約2倍
- カリウム 約2.3倍
大豆もやしの場合1袋で1日の1/6のカリウムをとることができます。
「大豆イソフラボン」も含まれているため加齢とともに減少する女性ホルモンをおぎなってくれる働きがあります。
もやしの栄養をムダにしない調理法は?

もやしを長時間水にさらさない
もやしに含まれるビタミンB1やビタミンCは水に溶けだしてしまうため、長時間水にさらさないようにすることが大切です。
洗う場合は流水でさっと洗う程度にしましょう。
汁ごともやしを食べる調理がおすすめ
カリウムなどのミネラルは茹でる・煮るなどの調理工程でミネラルが溶けだしてしまうため、汁ごと食べることができる味噌汁にするのがおすすめです。
もやしは茹でるより炒める、焼く
茹でるのではなく、炒める、焼くといった水分が流出しにくい調理法でミネラルの流出をおさえることができます。
この場合、火を通しすぎず、シャキっとした歯ごたえを楽しむくらいの火の通り具合を目指しましょう。
もやしを電子レンジで加熱
ナムルなどの和え物にする場合は、茹でるのではなく、電子レンジ加熱で火を通すことでミネラルが流出しにくくなります。
さっと流水で洗って水気を切り、耐熱容器にもやしを入れ、ラップをし、500W3分加熱すれば完成です。茹でるよりも簡単にできます。
もやしの栄養をムダにしない保存法は?

1日でビタミンCが3割程減ってしまう
もやしは傷みやすい野菜のため、袋のまま冷蔵庫で保存する場合は1日程で傷んでしまいます。
長期間持たせたい場合は、保存容器にもやしを入れ、水に浸して保存することで3~4日保存することが可能です。
★栄養面では袋のまま1日保存するとビタミンCが3割程減り、3~4日保存した場合は8割程減ってしまいます。
その日のうちにもやしを使い切るのがオススメ
もやしの栄養をしっかり摂りたい方は、その日のうちに使い切ることがオススメです。
もやしの栄養を普段の食事に取り入れよう!

低カロリーで低価格なもやしですが、栄養価は高く普段の食事に取り入れていきたい野菜の1つです。
特に大豆もやしは通常のもやしよりも栄養価が高く、大豆の栄養もとり入れることができます。
普段から大豆製品を食べていない方は特に大豆もやしを選んでみることをおすすめします。